GABRIELLE RUL

GABRIELLE RUL

肩の力が抜けたボヘミアンファッションインサイダー、ガブリエル・ルル

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ガブリエル・ルルの両手は休むことがありません。彼女が話すとき、その両手は彼女の自然なカールヘアをくしゃくしゃにしたり、熱心にジェスチャーをしたりして空間を飛び回ります。のんきなボヘミアンモデルとして ファッションの現場で出番を待つ間、環境からインスピレーションを得て独創的な刺繍や編み物をしています。それは彼女の創造的なエネルギーを開放させるために不可欠なものとなっています。「刺繍をするようになったのはモデルをはじめてからです。現場にはミシンを持ち込めませんからね」と彼女は言います。

Gabrielle Rul

ガブリエルはファッションに精通していますが、服装よりもむしろその個性的な存在感やインスピレーションによって注目されています。パリで有名なベルソット スタジオのデザイン学位を取得している彼女は、学校を出てすぐにフランスのファッションハウスで仕事を見つけることもできたはずです。しかし彼女はそうではなく、世界のランウェイを歩くことと、自分のデザインを手がけることに時間を使っています。「ファッションそのものには、実はそれほど興味がありません」と、ビジネスの世界で限定的な役割にとどまることを拒否したガブリエルは言います。「もっと創造的な世界にいたいのです。ファッションデザイナーの仕事は私にとってアートのようなもの。モデルの仕事は、キャラクターを作り、別の人を演じるような感覚です。どちらもビジネスとして見るのは好きではありません」

こうした反骨的な精神は、同級生を集めて彼女が組織した「デフィレ・ソバージュ」にも現れていました。パリのオペラ・ガル二エで行われたステラ・マッカートニーのショーの外でアマチュアモデルを並べて、自分たちのデザインを「ワイルドに」発表したのです。「ファッションデザイン学校の最終年、自分のやりたいことが表現できずに、フラストレーションを抱えていました」とガブリエル。「だから夏休みの前に学校の友人たちに声をかけ、自分たちが見せたいものを披露したのです。一番難しかったのがキャスティングです。モデルはすべて街でスカウトする必要があったからです。通りやバーなどで女の子たちに声をかけました。背の高い人や低い人、さまざまな体格の人、黒人やアジア人の女の子など、本当に多様な人たちを集めることができ、私たちはとても誇らしく思いました」 

ガブリエルの多様性への支持は、彼女自身の個性的な出自にも影響されています。フランス人の母親とベトナム人の父親を持つ彼女はこう話します。「何も共通点のない、2つの異なる文化を融合させるのは、悪くないと思いますよ。私たちの子どもは、フランス人よりでもベトナム人よりでもない、新しい世代となります。いつか人種という人種がミックスされる日がくるかもしれません。もし皆が違っていて、自分のルーツを辿らなければどこから来たのかわからなくなったら、そのとき初めて世界に対してオープンになれると思うのです。オープンになればなるほど、人に与えられるものが増えるはずです」

確かに、彼女のミックスな出自とオープンな姿勢は、カメラの前やキャットウォークではもちろん、オーセンティックビューティーについてのこのインタビューでも大きな魅力となっています。そんな彼女からのアドバイスとは?   「自分を最優先して、自分が誰なのかを知ることです。だって、自分がいったい誰なのかを知らなかったら、自分らしくなんていられないですよね。自分の声を聴き、信頼する人たちに囲まれて、自分にとって一番いいと思うことをしたいですよね。自分を最優先しないと、自信を持つことはできません。自信があれば、今よりもっと美しく見えるはずです」ガブリエルの自信に満ちた存在感や個性的な姿勢には、彼女自身がこのアドバイスに従っていることが表れています。彼女のオーセンティックな美しさの中で、一つだけ努力が必要なものがあります。彼女のナチュラルなカールヘアは

魅力的なボリュームと質感を持っていますが、ガブリエルによれば、まとめるのが難しいそう。「髪についての目標は、人から"髪くらいとかしたら?"と言われなくなることです」でも、その生まれながらの豊かな髪は、そのままでパーフェクトです。自分の髪を変えようとするのでなく、ありのままを慈しむことで、ナチュラルな美しさが高められるのです。

刺繍でも同じことが言えます。今や刺繍は、煩わしさから離れ、没頭できるセラピーというだけでなく、Instagramで販売するまでになっています。衣服や生地の切れ端に縫い付けられた小さな人や顔、動物たちの魅力は、特に裏から見たときの、やや滑稽で完全とは程遠いところにあります。「最初に刺繍の裏側を見たのは、ティーシャツにパティ・スミスの詩を刺繍しようと思ったときです。時間がかかりすぎたので、一部だけ縫って、シャツを裏返してみました。裏側のほうが表よりもいいと気づいたときには驚きましたね。裏がなければ表もありません。だから両方とも同じように美しいと思いますし、毎回驚きを発見できるのです」

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